靴を作る際にチェックしなければならない主なポイント 等
問題が発生し易い部位など 問題の詳細と対応方法など
シェル 足首の可動域の変化
(履いたら少なくなるケースが多いです)
足首を曲げると、足首の少し上の方に強い当たりを感じて、刃物で水平に押さえられているような痛みを感じる
  よくサイズが大きくもてブーツが硬く感じると言った事を言われる場合など
  根本的に大きなサイズを量販店や通販で購入された場合が多いです

・タングの上端に圧力が集中してすねの面で押さえている感覚がしない・弱い
  押さえられないからものすごく硬く感じます。もしくは滑っている時に後傾になりやすいです

⇒上記のような場合は、かかとから足首のボリュームが合わないケースがほとんどです
  ヒールアップなどで対応しますが、FISルールには適合しないので、レーサーの方は要注意です
土踏まずのあたりのシェルの追い込み具合
・舟状骨が出ている人がそのまま履くと、痛みしか出ません
 足が内側下方向に捻じれているので、痛いのです
 長年のダメージの蓄積により、軟骨が形成されている場合も多いです
       
⇒インソールとインナーの調整でほぼ解決します。
  それでもダメなら、スポット的なシェル削りも有効です
追い込みが甘い靴の場合は、楽ですが、くるぶし周辺に痛みが出る事が多いです
 膝もO脚のように離れて見受ける事が多くなります

⇒インソールとインナーの調整で、ある程度は解決しますが、板に力は伝わりにくいです
  だから、上位機種の靴は追い込んでいる事が多いのです(ナローラストに多いです)
小指の先の部分のボリューム
(小趾/小指の付け根付近の幅ではないです)

これは実際に指を触って説明するとわかりやすいのですが、幅が広くて足が当たっている方より
 ブーツの形状自体が、足の形にあっていない事が問題な のです
 コバの規格&見た目の問題でブーツの指先は細くとんがっています
 あんなシュッとした形状の日本人なんて見た事がないです(たぶん外人でも???)

⇒小指の先端部分のシェルのボリュームを出す事により、付け根の部分の当たりは劇的に少なくなります
  *インナーブーツの縫製など仕様により、効果が出にくいケースもたまにありますが…
くるぶし周辺のスポット的な痛み ・内くるぶしの前方斜め下あたりの痛みは、足がねじれている事に起因
 
⇒基本はインソールでバランスを取ります

・外くるぶしの後ろ側斜め下あたりの痛みの場合は、靱帯の亜脱臼が原因の場合が多いです
  足首を曲げた際に、くるぶしの上に靱帯が乗ってくる現象が確認できます
  伸ばすとアキレス腱側に落ちるように収まります

⇒基本的にシェルの削り+インナー加工で対応します
インナー 足首のボリュームを合わせる事により、
ブーツ内における足のねじれを解消
・ロアシェルの形状のみ合わせても、アッパーシェル部位のボリュームがスカスカの場合
 保持力やパワー伝達性が悪くロスが生まれます
 静止状態ならよいのですが、動作環境においては3次元の動きになります
 機敏な動きが全く違ってきます

⇒くるぶしの上・足首周りのボリュームコントロールをします
  足首の部分の厚みが薄いと使い物になりません
  股関節の可動域にも影響が出てきます
パワーのロスを最小限に抑える 足とインナーブーツ&インナーブーツとシェルの間に空間があると力は伝わりません
 ほとんどの場合は、点か線で当たっているだけです
 その部分のプレッシャーが強くなると、痛みに代わります

 そして、隙間は空間なので空気しか存在しません
 圧縮されていない常圧の空気にて力を伝える事は、ほぼ不可能です
 底に分かっていないだけで、実際にはパワーロスが発生しています

⇒シェルの内部形状&インナーの仕上がり具合&足のボリュームの3つのデータを把握して
  隙間を埋める加工を実施します
  そのフィット感は感覚と言うかさじ加減と言った表現が難しいレベルの話ですが…
タングとすねの形状・筋腱の状態を合わせる事により
ス ムーズに真っ直ぐブーツを押せる
・膝を入れて足首を曲げると、前脛骨筋が縮み隆起します。
  (足の外側です/スーパー偏平足の人は変化少ないです)
  内側は筋肉の隆起がないです(そもそも太い筋肉自体がない)
  上から見るだけでも、内外の違いは明確です。(内側には隙間になる部分が認識できます)
  その部位に、ほぼ左右対称のタングを当てて、シェルに押し付けると自然に外側のみプレッシャーがかかり
  隙間のある内側に足は誘導されていきます
  膝関節と言うのは、本来左右に動く事はない関節です。
  滑りを伴う1方向に限定された動きし かしません
  なのに内側に入って行く動きが生じる場合は、股関節と足首関節においてねじれが発生しているのです
  スキーブーツの場合は、より股関節の可動域に大きな影響を与えます
  滑りとしてはローテーションの動きに繋がりやすいです
       
⇒タングとすねのバランスを取る加工調整を実施する 
足に部分突起がある場合、インナーが伸びて
スペースを出せるコントロールが必要
・足の突起や形状によっては、インナーブーツ自体のテンションや張りにより違和感が出る場合がございます
 シェルの加工の有無に関係なく、インナーの外皮に切り込みを入れて、部分的な逃がしを加工します
 もともと入っているインナー内部のパッドの形状に不具合がある場合は、外科手術的な加工を実施します

⇒昔からあるパッドワークの延長線上の加工です
神経や血管に悪影響を与えない為に
余分なパッドを抜いたりする
・純正のインナーの場合、必要以上に厚みがあるパッドが入っている場合があります
 あまりしないのですが、血管や神経を圧迫する場合は適切な処置を実施する
 経たれば問題がなくなるケースも見受けられます

⇒アキレス腱の部分から踵の下あたりにパッドによる強い圧迫が多く見受けられます
  土ふまずからややかかと寄りのプヨプヨした脂肪のような柔らかい部位が要注意です
インソール 
インソールに必要な要素とは

 *トップシート 
   耐久性が高く、足入れ感も良好な合皮を採用。
   本革ではないので抗菌性も良好です
 *ベースシート 
   衝撃吸収性が良好かつ経たり難いPPTと言う
   素材を採用しています
 *ラミネートシート 
   耐水性の高いソフトな樹脂材に、耐摩耗性を出す
   フィルムを貼り合わせています
 *アーチサポート 
   しなやかかつ反発性に富んだ特殊な樹脂材を
   多層成型したものを採用しています
 *ベースブロック 
   荷重に負けない形状と素材を採用しています
 
上記の内容を踏まえ、当方は作っています

①オリジナルメソッドの製作方法
  (海外研修にも複数回・修行に出ました)

②オリジナル・インソールの製作
  (ドイツのシャインに細かな注文を入れて
    特別仕様を作って貰っています)

結果、とんでもないマニアと笑われています^^
・バランスが崩れにくく、狙った通りのバランスを出すポジションで製作します

⇒座位でひざ下がフリーの状態を作ります
  立位では、疲労などの要因により、ユーザーの同じ姿勢を保つ事が困難です
⇒適度な負荷をかける方法で骨格のバランスが崩れにくいようにサポートして、
  本来の関節の可動域&可動方向にて
運動しやすくバランスを出します
・足の筋肉の動きに追随&サポートするバネ性能が必要

⇒柔らかい素材だけでは、荷重に耐えきれませんしグラグラするだけです
しなって戻せることが必要です
  多層素材が有効です。単層素材では無理です
・かかとの骨をしっかりサポートする事により不安定性を少なくする
 荷重に負けて挙動が安定しない事は、問題の発生要因となります

⇒ヒールカップ~かかとの立ち上げはしっかり作ります
  結果、踵下脂肪体による衝撃吸収性も良好な状態で保ちやすくなります
・運動時において、足の動きを阻害しないフレキシブルな屈曲性を確保する
 足を固定すると、微妙な動きが出せません。逆に踏ん張りにくくなるケースが多いです

⇒安定させる部位としなやかな部位を複雑にミックスして、作り上げる必要性があります
・多層成型する事により、より足に近い自然な感覚を生みだします

⇒硬くてグリップ性の高い表面素材を好まれる方もいますが、皮膚に近いフィーリングの素材が有効です
  足の動作解析のノウハウを注入して、ストレスの無いインソールが理想です
インソールの部分的な部位を、製作する側が体のバランスを変える事を目的として
持ち上げたりバランスを変えると言った方法は、医療行為に抵触する可能性がございますので
当方は一切実施しておりません。パットワークや立方骨を持ち上げると言った昔から医療の世界にあるテクニックです

⇒当方はあくまでニュートラルなポジションから、バランスを崩れにくくする簡易サポーター的なタイプを製作します
 もともとその人が持っているパフォーマンスを最大限に引き出すアイテムと認識して頂ければと思います
 バランスを変えるのではなく、本来のバランスを保ちやすくサポートするのです
上記内容を考慮してブーツは作らないと、ダメではないか考えています

でも、実際問題として・・・理解できている販売店が世の中に何店舗あるのか?

多分ものすごく少ないのではないかと思います。
スキーヤーの永遠の悩みの種かも知れませんね・・・
AG-TUNE:中西式 ブーツの作り方<考え方>
専門店と言われる販売店の中には、様々な発想や技術があります

では、当方が何かどう違うのかはこちらからどうぞ